埋没作業(手練り)の基本
ここでは、金・銀合金での例で工程を紹介します。石膏系埋没材を使用して、機械練りではなく『手練り』で行う場合で手順を説明します。
手練り(撹拌機を使わない方法)の場合には混水比が少ないとムラのない混練が難しいので、機械練り(混水比38%前後)と比べ混水比を若干多目(混水比40%程度)にしますが、混水量が少ない方が鋳肌は滑らかになります。
石膏系埋没材の作業時間は、水温が20℃の状態で約10分とされています。埋没の際には、この10分間で、『混練』『一次脱泡』『注ぎ込み』『二次脱泡』を完了させなければ、硬化が始まってしまいます。
また、一次・二次脱泡作業のどちらかでも省くと埋没材スラリー内に気泡が残り、鋳造時に地金の玉となって現れ、仕上げに手間がかかります。
埋没作業の流れ
地金量を計算する
鋳造地金量を計算しておきます。
ワックスツリーの重量 -ゴム円錐台の重量 + 押し湯分の地金量

POINT
『鋳型番号』『使用したゴム円錐台の重量』『円錐台を含むワックスツリー計量値(グロス値)』『純ワックスツリー重量(ネット値)』『押し湯量』『使用金属(比重)』『鋳造地金総量』が書き込める表などを作り、作業に沿って記入していく方法を取ると便利です。

ゴム円錐台を装着する
ゴム円錐台にフラスコを装着します。ワックス型を折ったり、傷つけたりしないように注意します。

フラスコにガムテープを巻く
装着したフラスコの上部にガムテープを巻きます。脱泡作業時、真空沸騰により埋没材スラリーがフラスコからこぼれ出るのを防ぐことにより、鋳型として必要な埋没材量を確保します。
※硬化後、はみ出した埋没材はフラスコと同じ高さに削り落とします。

埋没材の混錬
埋没材を計量する
使用するフラスコの容積に合った埋没材を計量します。

水を計量する

POINT
手練りの場合は混水比40%が標準です。
容器に埋没材と水を入れる
計量した水を入れた攪拌容器(写真はラバーボウル)に、STEP5で計量した埋没材を入れます。

攪拌する
石膏スパチュラ等でムラなく泥状になるまで、しっかりと攪拌します。

脱泡と注ぎ込み
一次脱泡をする
混錬が完了した埋没材スラリーを容器ごと真空埋没機にかけ、一次脱泡をします。
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埋没材をフラスコに注ぐ
混練後に一次脱泡を行った埋没材スラリーを多少多目にフラスコに注ぎ込みます。
ワックス型が折れたり取れたりしないように注意します。

2次脱泡をする
注ぎ込みの完了したフラスコを真空脱泡機にかけ、二次脱泡します。二次脱泡の際には振動を加え気泡の抜けを良くします。

硬化させる
二次脱泡が完了したフラスコは、振動のない場所で直射日光をさけて硬化させます。
